私作小翔 | ESSAY
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ESSAY

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結婚式に持てるブーケのようなバッグを創ってほしいと頼まれた時に思ったこと

”裂き織り”

言葉のイメージは結婚式にふさわしくないように感じるけど、
よくよく考えると、今まで別々の所にいた布たちが出逢い、
織り合わされて新たな布を創り出すわけやから、
夫婦になることと似ていて、
とっても未来志向的で縁起のいい織物なんや。

だいなみっく裂織の裂織について

“人生”

「あなたの作品を持って人生が変わりました」と言われることがある。
そういえば裂織を始めた頃って、
織り機に向かう事で自分とめちゃめちゃ対話してた。
色んな感情が湧いてきて、一枚織り上げたらす〜っと
気持ちが楽になって。自分と対話したいからまた織る・・・
の繰り返しで、織ることで気持ちが整理されてたな。
それを敏感に感じとってくれる人がいるのかもしれへん。
思えば、私の人生を変えたものこそ裂織やったんやんなぁ。
裂織が仕事になった今、その初心を忘れないようにしよう。

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大正生まれの方から着物をいただいた時に思ったこと

”着物”

だいなみっく裂織 がすべき事のひとつは、
さまざまな人生や思いが染み込んだ着物たちに、
再び気配を吹き込むことなんやなぁ。

捨てないということ

”もったいない”

そもそも裂織とは綿花が貴重な地域の人たちが、
ボロボロになった着物をほどいて裂いて織り機で織って、
こたつ掛けや帯に仕立て直していた庶民の織物。
祖父の蔵にあった着物地たちも、裁断後の小さな残り端切れまで
丁寧に紐で結ばれ残っていたっけ。
そんな思いから始まった裂き織り、
私も小さな端切れを無駄にはできひん。
ピンチにして最後の最後まで活かしてます。

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糸屑や毛羽のこと

”あえて”

だいなみっく裂織 平澤朋子の裂き織は、
糸屑や毛羽がふんだんに出ている作品が多いです。
それは、布を手で裂く事でしか出せない糸屑たちを
”日々変化するデザイン”と捉えているからです。
でも、たまに「あ、糸クズ出てるよ」と
言われることがあるんだそうです。
その時は「出してるんやで」と言って下さい。

着物を素材とすることについての一考察

ひょっとすると、着物はゴミよりも存在価値が低いのではないかと思い、はっとしたことがある。

ゴミとなって捨てられるものは、使えなくなってから捨てられることが多い。
しかし、こと着物となると家のタンスにしまわれたまま無用の長物となる。
まだ着る事ができても、着る機会がないということで捨てられる。

一度も袖を通される事無く世代が変われば、たとう紙を開けることすらなく捨てられる。
あまりにも非情な着物の結末。

裂き織りを始めてから「捨てるよりはこういうものに使ってほしい」
「処分しようと思ってたのよ」と着物をいただく機会が多々ある。

着物を廃品と捉えた事は今まで一度もなかったけど、つまりはある人にとってはそういう存在で、
その処分されるはずだったものたちを利用して私は作品を作ってるんだ
という気づきに今頃至った。

ただ、私は「再利用」という言葉だけでは括りきれないこと、
「そのものの存在を活かしつつ、更なる付加価値を加える」
ということをしていきたい。

着物にはその存在価値とパワーが大いにあると思うから。

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